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農業とデジタル

地域課題×デジタル

夜久野の農産物を全国へ

公立大生と農家がタッグ ECサイト運営し販売


ECサイトを運営する中上さん(左)と衣川晴陽さん


肥沃な土地に恵まれた福知山市の夜久野高原で取れた農産物を全国の消費者に届けようと、地元農家と公立大生が協力し、EC(電子商取引)サイトを運営している。


現在は、地元一社が栽培する米などを販売しているが、今後は、他の農家の野菜なども扱い、上質な『夜久野産ブランド』の確立を目指している。


ECサイト「京都・夜久野清雫」を運営するのは福知山公立大学2年の中上雄翔さん((19)と夜久野町平野のファームきぬがわ(衣川重人社長)。現在は同社が生産するコシヒカリや黒大豆の枝豆をそれぞれ『清雫』『黒ムラサキ』と名付け、商標登録を取り、サイト上で販売している。

サイトの運営は、今年3月から開始したが、今秋に収穫予定のこめの注文数は、500件にのぼる。SNSを活用した広告の効果もあって、主な購入者は、東京及び近郊、京阪神、名古屋、福岡など、都心部が中心。サイトの運営に関わる同社従業員の衣川晴陽(28)は、「最初は半信半疑でしたが、予想以上の反響に驚きました」と目を丸くする。

同社は今まで、一般消費者に直接販売する手段を持っていなかった。


衣川さんは「高い品質の農作物を作っているにもかかわらず、生活が立ち行かなくなり、農家をやめられる方も見てきた。『良いものは良い』と正当に評価が受けられるシステムがあればーと、よく考えていました」と話す。

良いものを適正価格で

そんな中、衣川社長が知人の紹介を受けたのが、市内飲食店のSNS代理運営などの実績があった中上さんだった。現在、行っている主な業務は、サイト上での販売管理やブランド戦略の考案、Webデザインの更新などで、最近では、商品発送時に使用するラベルを簡単に作れるプログラムを自主開発し、周囲を驚かせた。

中上さんは、「最初は、自分の技術や、知識が企業の役に立つとは思ってもみませんでいたが、実際に反響があり、数字が積み上がっていくと、力になれているんだなと実感できます。まだ2年生なので、今後も大学での学びをサイト運営にも生かし、夜久野町の農業に貢献していきたい」と意欲を燃やす。

衣川さんは、「購入者の中には、『農家さんを応援したい』という思いで購入して頂いている方も多く、少し値段が高くても、安心と安全、そして美味しい農作物が求められていることを改めて認識できました。夜久野町には、まだまだ魅力的な作物が沢山あります。

ECサイトがそんな作物を沢山の人に届ける助けとなり、夜久野町で農業をしたいと思う生産者が増えることに繋がれば」と期待を寄せている。


農業とデジタル

6月30日 両丹日々新聞 掲載内容により ありがとうございます。


農業とデジタル 京都 夜久野清雫

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